ジレンマワークショップとは?

   ジレンマワークショップ (以後DWSと略表記)は、テーマに沿ったジレンマ事例を通して参加者同士が対話し、自分と組織の価値観や思考のパターンについて気づくこと、未来に続く新たなビジョンを創り出すことを目的としています。

   社会はこれまで以上に複雑性を増して行き、今後ますます経験したことのない問題が現れます。どちらを選んでも正しい道の中で、自分や組織が本当に心から取り組んでいきたい選択肢は何なのか。まだ誰も通ったことのない道を進むために過去の延長線上だけでない思考と価値観、イメージをゲームを通して探っていきます。

   トランプ大のカードを利用した手軽なグループゲームながら、参加者は、ジレンマを自らの問題としてアクティヴに考えることができ、かつ、自分とは異なる意見・価値観の存在への気づき、想定外の意見への驚きも得られます。多様な意見を生かしながら、未来のイメージを生み出していくのです。

 

概要・特徴

   ゲームは、5枚の問題カードとイエス・ノーカード各1枚を使って行います。 プレーヤーは、読み上げられた問題カードについて自分ならその状況をどうするかを考え、イエスカードか、ノーカードか、どちらかのカードを選びます。 それぞれの問題について多数派の意見だったプレーヤーに得点を与えます。(ただし、1人だけ異なる意見の場合はその人にのみ得点を与えます。) ゲーム終了後に最も得点をとった人が勝ちですが、このゲームの目的は、「ジレンマワークショップとは?」に書かれている点にあります。

 

ゲームには下記の特徴があります。

・ どちらを選んでも正しい正vs正のジレンマ事例を対象する
・ 自分と価値観も行動規範も違う「他者」と対話する
・ 身近に起こる可能性のあるジレンマ事例を取り上げる
・ ジレンマの情報には制約がある(「全てが明らか」ではない)
・ 多くの視点・視座・視野を持って考える

ゲームの流れ

 

 

ねらい

   参加者は、どちらが正しかという「正解」を求めます。 これまでの対話の事例を出すことは可能ですが、それでは各人が抱えている価値観や思考のパターンの深い部分に達することができません。 選択肢のそれぞれに考えられる問題点を参加者が互いの意見に影響を受けて、いろいろな視点や立場から検討して行くことがポイントになります。 また、どの問題カードの内容についても、時と場合で判断は変わります。 正解は固定されていません。過去の正解が常に正しいとは限りません。 この点も注意して置くことが大切です。

   単なる正解を求めるのではなく、対話によって参加者全員が共通に理解し、行動に移すことのできる具体的なイメージを持つことができるということが、大切になります。

   各人が本当に求めるイメージを理解し、共有し、広めて行くことによって、組織は環境変化に対応し、持続的競争優位を可能とするような価値観・信念・行動規範を得ることができるのです。

 

体験会

2018年3月に実施いたしました、体験会の資料と参加いただいた方の感想を一部ご紹介いたします。

体験会の資料は、こちらをご覧ください。

ジレンマワークショップのお問い合わせは、こちら

 

参考資料

   DWSを構築し、実践する上でこれまで参考にしてきた資料や書籍についてご紹介します。また、DWSによって作られたジレンマ事例の活用方法についてもご紹介します。

 

Ⅰ.参考書籍・資料

①参考書籍

・防災ゲームで学ぶリスク・コミュニケーション   ナカニシヤ出版(矢守克也・吉川肇子・網代  剛著)

DWSのゲームのベースになっている書籍です。
特に「終わらない対話」という概念や、場所・時間・所属機関や立場の違いを超えて語り継ぐこと、想定外の意見を大切にすることなど、DWSにたくさん取り込みました。

 

・意思決定のジレンマ   日本経済新聞社(ラッシュワース・M・キダー著)

DWSが目指す価値観や新たなビジョンの創造が、倫理的に正しい取り組みであるために、正vs正のジレンマを取り上げることの必要性を気づかせてくれました。
ジレンマを通して核となる価値観を共有し、組織文化を浸透させる必要性とステップを学びました。

 

・幸せな未来は「ゲーム」が創る   早川書房(ジェイン・マクゴニガル著)

DWSをシリアスゲームとして楽しく、のめり込める内容にするためのサジェスチョンがありました。特に意識したのはゴール・ルール・フィードバックを進んで受け入れる、共にプレイする複数の人々が共通認識を持つ、安全で楽しめる活動として経験できる、という点。

客員講師紹介